トマトについて調べてみよう!

2018年トマト生産高No1は熊本県。 粉もんではないけど
2018年トマト生産高No1は熊本県。




ビタミンCやカロチン、鉄分、カルシウムなどのミネラルを豊富に含み、生で食べても、パスタソースにしても美味しいトマト。変幻自在に食卓に上がるトマトについて、一度は向き合ってみたいと思います。

トマトとは?

トマトはジャガイモに次いで重要な農作物とされ、世界中では3.7百万haで約100百万トン生産されています(FAOSTAT, 2001)。トマトはもともとメキシコで生まれた作物とされ、トマトの名前は、古代メキシコ語で「ふくらむ果実(かじつ)」という意味の「トマトゥル(tomatl)」からきています。

トマトはジャガイモと同じように、16世紀(せいき)にスペイン人が南アメリカからヨーロッパに持ち帰ることで世界的に広まっていったようです。
そんなトマトはジャガイモと同じ「ナス科」の野菜(やさい)なのです。

世界中で愛されているトマト。最も多く生産しているのが中国。次いでインド、トルコと続きます。

生産量(トン)
中国59,626,900
インド20,708,000
トルコ12,750,000
米国10,910,990
エジプト7,297,108

出典:Food and Agriculture Organization of the United Nations

トマトの種類

真っ赤なトマトにはリコピンが含まれています。植物などに含まれる赤色やオレンジ色の色素成分・カロテノイドのひとつで、特に抗酸化作用が高く、同じく抗酸化作用を持つビタミンEの100倍以上とされ、美や健康への効能が期待されています。

トマトには大きく2系統あり、赤色系…皮があつくてトマトのにおいが強くもも色系…皮がうすくてにおいが弱いという特徴があります。
日本ではトマトを生で食べることが多いので、そのまま食べるのに向いているもも色系(けい)の方が主流で、赤色系(あかいろけい)はおもに加工用(※)に使われています。※加工用(トマトジュースやトマトピューレ、ケチャップ)

トマト生産量 日本一は熊本県!

そんなトマト、日本の生産量はいかほどでしょうか?
トマトの収穫量は、熊本県が137,200トンと断トツの1位。全国の収穫量の約19%を占めています。次いで北海道、愛知、茨城、千葉と続きます。
熊本県、愛知県は冬春に収穫量が集中し、北海道、茨城県は秋夏に集中することで、国内全体の需給バランスが取れているようです。
千葉は冬春・秋夏ともにほぼ同程度。

2018年トマトの収穫量。
2018年トマトの収穫量(単位:トン)。

2018年トマトの収穫量(単位:トン)

 収穫量(年)比率
全国724,200100.0%
熊本137,20018.9%
北海道54,9007.6%
愛知46,9006.5%
茨城46,3006.4%
千葉37,2005.1%

冬春トマトと秋夏トマトの収穫量(単位:トン)。

 冬春秋夏
全国409,600314,600
熊本114,10023,100
北海道8,72046,200
愛知43,0003,940
茨城11,30035,000
千葉19,10018,100

出典:平成30年産指定野菜(春野菜、夏秋野菜等)の作付面積、収穫量及び出荷量
併載:平成30年産きゅうり、なす、トマト及びピーマンの年間計

熊本のトマト収穫量は全国平均の2倍!

熊本県の収穫量の高さは面積当たりの収量にも表れています。10a当たりの収量が全国平均6,140トンに対し、熊本県は11,000トンと倍近く!
環境の良さだけではなく、生産者の努力というものがあるのだと思います。

 10a当たり収量(トン)
全国6,140
熊本11,000
北海道6,830
愛知9,250
茨城5,060
千葉4,770

出典:平成30年産指定野菜(春野菜、夏秋野菜等)の作付面積、収穫量及び出荷量
併載:平成30年産きゅうり、なす、トマト及びピーマンの年間計

熊本県内でみると、八千代市は冬春トマト54,700トン、夏秋トマト6,360トン、玉名市冬春トマト28,500トン。
出典:熊本県「熊本県主要野菜生産状況調査(平成26、28年産)」(平成30年2月)

日本一の冬トマト産地である熊本県の中で、その約80%の生産を占めているのが八代平野です。 温暖な気候、ミネラル分をたっぷり含んだ土、清流・球磨川の水などトマトを栽培するのに適した環境と生産者の努力が美味しい冬トマトをつくります。

八代平野に広がるトマトの大産地では 黄色蛍光灯(防蛾灯)や防虫テープ、防虫ネットなどを使った減農薬栽培の「はちべえトマト」や「塩トマト」などを栽培しています。 「はちべえトマト」の「はちべえ」は、公募によって、八代平野の八(はち)と平(べえ)から愛称を選定。
また、「太陽の子」「塩次郎」の商品名の 「塩トマト」は、ほかのトマトより糖度が約1.5倍も高くて、皮が硬いため日持ちが良いのが特徴だそうです。

規格外でも美味しいトマト

熊本県によると、規格外の形や大きさなどのために市場に出荷されないトマトの量は、毎年、生産量の1%前後が廃棄されています(八代地域では約200トンにも上る)。

規格外トマトの一部は、「ドライトマト」、「トマトケチャップ」、「トマトジュース」などの「加工原料」に利用されています。 また、県大阪事務所の「もったいないプロジェクト」による規格外トマト販売(4ヶ月間で5トン)、福岡市の農産物特売所での販売など。規格外トマトが食用として利用促進されつつあります。
「ドライトマト」は、生重量100kgのトマトで、5~6kgの「ドライトマト」が出来るそうで、結構貴重な感じ!

みんな大好き!ケチャップ!ケチャップ!

オムライスに、ハンバーガーやフライドポテトに必ずと言っていいほど登場するケチャップ。最近はケチャップの方がメインで、「ポテトでケチャップを食べる」方も増えているように思います。
米国のトマトケチャップ消費量は4000万リットルで、世界のほかの国と比べ突出しており、一説によれば世界のケチャップ生産量の半分はアメリカの若年層により消費されている換算になるようです。きっとアメリカンはケチャップが主食なんだと思います。

ケチャップさん。
ケチャップさん。

そんなケチャップ、実のところ正確な語源は不明なんだそう。
一説として語源は、ホーロー語の「鮭汁(POJ: Kê-chiap/Kôe-chiap)」という魚醤をさす言葉からきているのだとか。

世界的にはケチャップといえば、トマトソースとして認識されているようです。
ケチャップという響きは世界共通という訳ですね。

スーパーフードのトマトから、まだまだ目が離せません!
次回はケチャップ作りに挑戦です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました