最近は地方創生や地域活性化、田舎暮らしというキーワードが一般的となり、その土地の暮らしを応援しようという趣旨で始まった「ふるさと納税」という制度も、ずいぶん浸透してきました。
旅行に行かないとなかなか地方の食材や地域の自慢の逸品などを知る機会がありません。
ですので、「北海道グルメフェア」や「九州物産展」などを開催するデパートはいつも繁盛しています。
最近はさらに「お取り寄せフード」として、インターネットで気軽に注文できる環境が整っています。
あの大手アパレルメーカーがお取り寄せグルメ市場に参戦
といっても、特に最新情報ではありません。
売上高1,154億円(2018年2月期)を誇る大手アパレルメーカーのオンワードホールディングスが運営するお取り寄せグルメのショッピングサイト「オンワード・マルシェ」のことです。
アパレル業界はユニクロやしまむらといった大手チェーン店が幅を利かせ、ZOZOタウンやアマゾンなどネット通販の急速な普及により、百貨店など高級路線の店舗での売上が確保しにくい状況となっています。
そのため、ある程度の規模を持つアパレルメーカーは、組織改革や新たなビジネスモデルに挑戦し、収益の柱を分散化しようと動いています。
店頭で商品を販売するビジネスモデルは、家賃や人件費の固定費がかかる一方、顧客数の減少や販売単価の低下による売上高の減少により、採算性が悪い状態が今後も続くと考えられています。
そのような環境の中、オンワード・マルシェは、2016年11月に、食を通じて豊かなライフスタイルを提案するECサイトとして新規事業がスタートしています。
取り扱う商材は、全国各地のお取り寄せグルメに限らず、器なども併せて販売しています。
当初計画での取り扱い商材は「お酒」、「お米」、「調味料」、「おかず・おつまみ」、「スイーツ」、「水・飲料」、「器・キッチン用品」の7カテゴリーからスタートでした。
既存の経営資源を使い、異なる領域のビジネスに挑戦することは、とても楽しそうで好感が持てます。
現在は「麺」、「パン」、「ヘルシーフード」、「バス&キッチン」など10のカテゴリーで展開しているようです。
当初の計画では、2018年2月期に売上高10憶円を目標としていたので、どこまで達成しているのか気になるところです。
気になった点
- 写真がさみしい感じのでは?
- 作り手の状況が知りたいのでは?
- 文章にメリハリがあるとよいのでは?
オンワードの持つ営業ネットワークで発掘してきた各地域のお取り寄せグルメを「キュレーション(※)」という形で紹介しています。
※キュレーションとは、美術館や博物館などで展覧会などを企画する職業のこと。転じてネット上で、専門的な視点に基づき情報を収集し、記事とすること。
1つの商品を「商品ページ」と「キュレーションページ」で紹介する点は良いのですが、商品ページの写真が縦長で左右が切られています。見方によっては余白を切り取った感がありますが、上下が間延びしていて、空間が狭く感じてしまいます。
横も広げ、空間が写るようにすると、より商品が引き立つかもしれません。
また、「●●商店」の商品を紹介するのであれば、ぜひ●●商店がどのような地方で、どのように商品を作っているのかを知りたいところです。おじちゃんやおばちゃんの手作り?ベテランの職人さん?
作り手の顔や環境が見えると、安心感や愛着にもつながるのではないかな、と思います。
そして、商品紹介もキュレーションページも文字がダーっ並んでいて、ポイントは何かしら?と感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
ポイントを三行で説明したり、タイトルタグで強調するだけでも見やすくなるかもしれませんね。
または、旅行ブログのように、「旅先で見つけたお取り寄せグルメ」として旅行記仕上げにしてもいいかも。
気になるお取り寄せグルメ
という訳で、オンワード・マルシェで気になるお取り寄せグルメは「【オンワード・マルシェ限定】プレミアムチーズケーキ・とうもろこしのムースサンド SET」です。
とうもろこしのムースサンドが気になります。そして作り手の紹介もしっかりされている点も説得力あります。
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