暴風雨が吹き荒れる春の朝、「男はつらいよ」シリーズで有名な葛飾柴又へ、寅さんを訪ねることにしました。
かつては、日本の国民的映画であった「男はつらいよ」シリーズですが、寅さんこと、渥美清さんが亡くなり、すでに22年が経ちました。最近の映画の傾向としては、女性キャラクターが活躍するアニメが多いのでしょうが、2~3作の連作で終わるものが多いですよね。
「男はつらいよ」シリーズは、山田洋二監督によるもので、1969年(昭和44年)8月27日に第1作が公開され、1995年(平成7年)までに全48作、1997年(平成9年)に特別編1本が製作された、ギネスブック級のロングセラー映画です。
山田洋二監督は、男はつらいよシリーズのほかに、同時期に公開されている「釣りバカ日誌」の監督もされており、二大国民的映画を撮り続けた監督です。
最近、「男はつらいよ」をAmazon Primeで観ることができます。
何となく1作目を観ると、2作目、3作目と続きを観たくなってしまい、今は16作目を観るに至っています。
Prime会員の方には、ぜひご覧いただきたい作品です。
そんな「男はつらいよ」の舞台である葛飾柴又は、実は年に1~2回程度は行ってしまうという、カチャカチャにとってヘビーローテーションなスポットです。柴又の魅力は何でしょうか。当時のことは知るすべもありませんが、今となっては浅草寺と同じように観光慣れしてしまっているお店が多いように感じますが、参道での商売を通じ、地域の文化を維持し続けている点にあるような気がします。
さて、2018年の柴又駅ですが、寅次郎とさくら(倍賞千恵子)がたびたび別れを告げたあの頃からだいぶ変わっていることに気づきました。
2017年まで、例のトランクを携えた寅さんが柴又駅にいたのですが・・・
寅さんの見つめる先に、同じく兄寅次郎を見つめるさくらの銅像が設置されたのです。
「さくらぁ、兄ちゃんはまた旅に出るぞ」
「お兄ちゃん・・・」
と、聞こえてきそうです。
あえて、らっきょう頭のさくらの顔は載せません。
ぜひ、見に行って欲しいです。
柴又といえば、やはり寅さんの実家、おいちゃんとおばちゃんが経営する「草団子」は必須です。
「男はつらいよ」の映画と同じように、「とらや」もあれば、当時の撮影隊がお世話になったという「高木屋」もあります。
どちらが「男はつらいよ」のオリジナルかなど野暮なことは追及しないで、とりあえず草団子は食べるべきでしょう。
劇中に度々登場するのですが、さくらが荒川の土手で「よもぎ」を採るシーンがあります。
荒川の土手を軽ーく見たのですが、よもぎが咲いている気配はありませんでした。
荒川でよもぎが採れるのかどか、ご存知の方がいらっしゃいましたらご教示ください。
草団子を食べたら、帝釈天へGOです。
帝釈天では、かつて玄ちゃんがついた鐘が鳴っていました。
寅さん記念館
ところで、「寅さん記念館」なるものがあります。
こちらは、「男はつらいよ」における制作風景やスタッフについての記録が展示されている施設です。
こちらには、撮影で使われたセットがそのまま保存されており、「男はつらいよ」ファンの方であれば、感動モノの施設です。
当然、寅さんが来ていた衣装やトランクも展示されています。
また、「男はつらいよ」の時代背景でもある戦後の日常姿も展示されており、郷土学的にも貴重な施設だと思います。
風景の国宝
最後に、葛飾柴又が風景の国宝として、重要文化的景観の決定となったことを記したいと思います。
重要文化的景観(じゅうようぶんかてきけいかん)は、日本の景観計画区域または景観地区内にある文化的景観であって、都道府県または市町村が保存措置を講じているもののうち、特に重要なものとして文化財保護法第134条第1項の規定に基づき国(文部科学大臣)が選定した文化財である。
大変名誉的な決定であり、今後も葛飾柴又に通い続けようと思います。
「男はつらいよ」を海外に発信する方法を見つけたいものですね。
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