茶種多様その2 お茶の分類と作り方

素材によるお茶の分類方法 粉もんではないけど
素材によるお茶の分類方法




お茶は、製造方法や生産地域で分類することができますが、もう一つの分類の仕方があります。
お茶となる部分である「素材」に着目するという分類方法です。
こちらのほうが、私たちにとってはわかりやすいかもしれませんね。

お茶の分類は素材で?

どんな素材がお茶になるかと思い、あれこれ「お茶カテゴリー」の食品売り場を回ってみると、下の通り分類できそうです。
自然界の(毒を持たない)有機物はだいたいお茶になりそうですね。

素材によるお茶の分類方法
素材によるお茶の分類方法
  1. 葉 Leaf…烏龍茶、緑茶、ほうじ茶、抹茶、玄米茶、ペパーミント、マテ茶など植物の葉っぱを使ったもの。
  2. 花 Flower…キンモクセイ、カモミール、ハイビスカス、ラベンダー、ジャスミン茶、ゼラニウム、マリーゴールド、ゼラニウム、蓮花茶など花を使ったもの。
  3. 実(皮) Peer…リンゴの皮茶、タマネギの皮茶、ゆず茶、ローズヒップなど植物の実の皮の部分を使ったもの。
  4. 種子(豆) Bean…コーヒー、麦茶、コーン茶、そば茶など植物の種子(豆)を使ったもの。
  5. 樹皮 Bark…目薬の木茶、ルイボスティー、クロモジの木茶など木そのものを使ったもの。
  6. 茎 Stalk…茎茶、昆布茶、レモングラスなど植物の茎の部分を使ったもの。
  7. 根 Root…ごぼう茶、タンポポ茶など植物の根っこを使ったもの。
  8. 菌類 Mushroom…シイタケ茶などキノコを使ったもの。
  9. 糞 Dung…中糞茶、蚕の糞茶、象の糞茶、パンダの糞茶など草食生物の糞を使ったもの。
植物の葉、種子、花などあらゆるものがお茶になる
植物の葉、種子、花などあらゆるものがお茶になる

お茶の作り方

台湾茶はどのように作られるのでしょうか。
お茶はいくつかの工程を経て作られます。
代表的なお茶の製造方法を図示してみます。

代表的なお茶の作り方
代表的なお茶の作り方

日本茶は、「摘採(てきさい・茶葉を摘む)」した後、「殺青(さっせい)」という新芽(葉)の細胞に含まれる酸化酵素を熱で不活化する工程があります。
殺青により、茶葉の緑の色がそのまま維持されるのです。
さらに、「加熱」し「乾燥」させることで、フレッシュな日本茶が出来上がるのです。

発酵を必要とする中国茶や紅茶は、日本茶と比べ、摘採の後工程が多くあります。
摘採後は・・・
「萎凋(いちょう)」…葉を陰干しする。
「揉捻(じゅうねん)」…細胞組織を砕いて酸化発酵を促す揉み行程。手もみもある。
「発酵」…揉捻と発酵を交互に行う。

揉捻と発酵の過程を経て、ようやく加熱乾燥し、中国茶となるのです。

そして、コーヒーは摘採後、果肉除去、乾燥、焙煎(ロースト)、粉砕して抽出されるのです。

中国茶の作り方
中国茶の作り方

※特に中国茶はその種類が数千種にも上り、製造方法も同じ茶種であっても、地域によって異なることも多くあります。
絶対的な製造手順というものはなく、ここではおおよその手順として製茶の流れを示しています。

こうして見ると、あらゆる植物は、加熱・乾燥させると美味しいお茶になりそうですね。

ちょっとコラム

台湾にはお茶を表す漢字が6つもある
台湾にはお茶を表す漢字が6つもある

コメント

  1. […] どんな食材も加熱乾燥によってお茶になりそうなことは前回で分かりました。 ということで、実際に作って飲めるか、試してみましょう。 今回は、ミニニンジンの「葉」を使い、殺青 […]

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