昆虫粉末が将来の代表的な食糧?
ずいぶん前の話ですが、近い将来、我々の主食は昆虫となっているかもしれないという記事がありました。
国連食糧農業機関(FAO)が、昆虫は栄養価が高く採集も容易で、世界の未来のために理想的な食料になる、という報告書をまとめたというものです。
この時は、昆虫はきっと食べないなー、なんて思っていましたが、「効率的なエネルギー補給」という視点では評価せざるを得ないのかなと思い始めています。
FAOでは、昆虫食についてチラシまで作成し、その可能性について知らせてくれています。
世界の人口が70億人を突破し、この加速度的な人口増加が続く場合、2025年には90億人を突破すると予測されており、すべての人口のお腹を満たすためには、今の倍以上の食料を生産する必要があるといわれています。
しかし、農業に適した土地はすでに70%も使用され、海産物はすでに枯渇状況にあります。
すでに1億人が飢えに苦しんでおり、私たちは考えを改め、食品の廃棄を減らしたり、食品の生産をより効率的にする必要があります。
テレビで見たアフリカの昆虫食
これはテレビで放送されていた内容ですが、食糧事情が良好ではないアフリカのある地域では、夕方になると子供たちが虫取り網を持って振り回す光景が見られます。
彼らは笑顔で虫取り網をぶんぶん振り回しています。
よく見ると、空中の「蚊柱(かばしら)」のような小さな虫を網で集めているのです。
日本でも夏の終わりから秋にかけて、原っぱや川のほとりにいますよね。
これをみんなで捕まえて集め、大人の手のひらサイズにまとめ上げてフライパンで焼くと「蚊のハンバーグ」の出来上がりです。
たぶんみんなで集めても、いくらなんでも何十個も作ることはできないだろうとは思いましたが、おいしそうに見えました。
蚊のハンバーグを楽しそうにカメラに見せてくれる人たちの笑顔がとても印象的でした。
人が活動するためのエネルギー源が酸素同様にその辺に存在するという環境は、本来世界中に存在するということを改めて認識しました。
昆虫食はヘルシー?
どうも昆虫さんはヘルシーと言われているようです。
「見た目」そのものはアレですが、脂質、たんぱく質、ビタミン、食物繊維、ミネラルは、肉や魚より多く含まれているようです。
体重の80%がたんぱく質という虫さんもいるようで、ボディービルダーはムシャムシャと昆虫を食べるほうが「プロテイン」を摂取するより健康的なのかもしれません。
昔飼っていた小さなトカゲさんには、ミールワームという小さなイモムシを与えていた記憶がありますが、どうやらこの子はDHAを合成するオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸が牛肉や豚肉に比べたっぷり含まれているようです。
どうやって食料にするか?
アジアや南米、メキシコ、アフリカなどの一部では、約20億人がバッタやコオロギ、幼虫などを日常的に摂取すると言われていますが、正直なところ、現時点では、我々(私)の限界はせめて「蜂の子」や「イナゴの佃煮」が限界ではないかと思います。
以前、お友達と葛飾柴又帝釈天に行ったとき、参道の佃煮屋さんでイナゴの佃煮を試食するお友達のお口から足が出ているのを見て、「わあ、まるでGを食べているようだ!」と驚いたとき、こっぴどく叱られたのを思い出します。
しかし、最近は技術が発達しており、直接的な摂取ではなく、「粉末」とすることで全く異なる形状、例えばパンやクッキーにすることが可能となっているようです。
どうもフィンランドの大手食品会社がコオロギを使ったパンを開発したというニュースがちらほらあり、世界の本気度がうかがえます。
詳しくはロイターで。
粉末になってしまえば、エネルギー源が植物由来か動物(昆虫)由来かという判断基準になるため、「そのもの」を食べるよりは抵抗が少ないかもしれません。
牛や豚と比べ、二酸化炭素排出量等の生産性という視点でも優れているといわれている昆虫食、数年後には「昆虫パウダーを使ったうどん」というレシピが登場するかもしれませんね。
引き続き、気にしておきたいトピックです。
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