雰囲気抜群!本格美味「中華ラーメン 揚州商人」

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中国ラーメン揚州商人とは

中国ラーメン 揚州商人」とは、大正時代に日本にやって来て以来、3代続く老舗であり、いわゆる中華料理店とは一線を画す「中国ラーメン」の専門店です。

揚州商人の特徴はたくさんありますが、その代表的な点をまず挙げるとすると、本場中国の「雰囲気」です。味や品質、メニューのバリエーションなどはすでに十二分に満足できるものですが、これを最大限引き出すのは、やはりその空間の雰囲気だと思います。

「揚州商人」はチェーン店です。日本で中華料理店のチェーン店といえば、各地方都市にゲリラ的に点在する謎の赤い看板の中華料理店(知る人ぞ知る)は別として、「日高屋」や「幸楽苑」、もちろん「王将」や「ぎょうざの満州」などです。彼らとの違いは「店の雰囲気づくり」です。日高屋や幸楽苑などは日本風のいわばファミレスのような店内構成になっていますが、揚州商人では、完全に「当時の現地」を再現しています。

もともと、揚州商人を知ったきっかけは、神奈川県の港北店に友人に連れられてい行ったときです。カチャカチャはジャッキー・チェン(香港)の映画が好きですし、何度か中国へ行ったことがあります(香港、厦門、瀋陽あたり)が、初めての揚州商人は、「やべぇ、現地来ちまった・・・」です。それほどしっかりと作りこんだ店づくりだったのです。中国の国土は日本の25倍もあり、都市によって全く文化風習が異なり、それぞれの都市に魅力がありますが、揚州商人はそれを日本国内で伝えてくれているのです。

揚州商人港北店
揚州商人港北店

本場中国の揚州市とは

中国の揚州は、地図上では、長崎から左へ700~800キロメートルほど移動した中国国内でも比較的沿岸に近いく、面積6,658 平米で人口460万人(参考:東京面積:2,194平米、人口1,400万人)の大都市です。中国沿岸部のどの都市も同じように、すっかり都市化され、かつての雰囲気は失われつつありますが、何園や東関街 (揚州)のように当時をしのばせる風景がまだまだ残っています(行きたい)。
我らが「揚州商人」のメニューにもある、「揚州チャーハン」(五目チャーハン)の発祥の地でもあります。


東関街 (揚州)

揚州商人が作る「当時の現地」の雰囲気

揚州商人のファサードは、先のようにまさに現地の雰囲気を醸し出していますが、一歩足を踏み入れると、さらに「当時の現地」を感じることができます。私たち日本人は、店内の明るさや居心地の良さ、チェーンオペレーション的思想に基づいた、客の気づかない回転率向上の工夫に慣れています。いわゆる「明るい店内」に飼いならされているのですが、揚州商人は違います。夢の国ディズニーランドのように、「雰囲気を作り上げている」のです。

すすけた壁や天井は壁紙なんかではなく、セメント(漆喰的な)のような風合いで仕上げ、窓枠には中国の家庭でよく見られる「防犯用鉄格子」が付き、深いあずき色で雑に仕上げられています。天井からぶら下がった裸電球が当時を偲ばせ、一層雰囲気を高めています。例えば、サラリーマンの聖地「新橋駅」の揚州商人の店内は、下の画像のような店づくりです。ある青天日の休日昼間に撮影したものですが、とても絵になる雰囲気が作られています。きちんと申し上げておきますが、これは汚いのではなくて、「演出された雰囲気」です。店内の清潔感はきちんと保たれていますのでご安心ください。(完全にチェーンオペレーション化され、回転率重視の店舗ですと、店内内装のコストを削減するため、どこにでもあるフォーマット化された最小限の什器備品で済ませる。もちろん、それが悪いわけではなく、マーケティングのポジショニングの問題なのです。)

映画「ミッドナイト・イン・パリ」で、現代に住む主人公が、かつてのパリにあこがれるように、我々もかつての中国にあこがれを抱き、それを現代に提供してくれているのが揚州商人なのです。

「中国ラーメン揚州商人」の店内風景

「中国ラーメン揚州商人 新橋店」の店内風景

揚州商人の豊富なメニューのラインナップ

揚州商人の自慢のひとつは、豊富なメニューのラインナップ。お客様に「迷う楽しさ」を味わってもらうのも揚州商人の魅力です。
魅力あふれるメニューを次々と打ち出せるのは、現在代表を務める三代目が、年間10回以上揚州に足を運んでいるからだそうです。自らの舌で本場の味を再確認するとともに、現在の揚州で提供されているものをモチーフにして、日本の「舌」にマッチするような新たなメニューを開発しているのです。

そして揚州商人では、「食材」および「調理環境の衛生」に関しては、常に細心の注意を払っており、料理をいつでも新鮮な状態でご提供できるよう、オーダーが入ってから一杯ずつ調理しており、現在のチェーン店で主流のセントラルキッチンとは異なります。野菜の新鮮さ、肉のジューシーさ、麺の歯ごたえなど、当店の食材に対するこだわりは、料理のいたるところに表れています。

オススメのメニューは揚州炒飯と餃子

揚州商人は中国ラーメンの店ですので、当然ラーメンは美味しく、日本の拉麺とは異なる本場感がありますが、それを知ったうえであえてのオススメは「炒飯&餃子」です。本場中国揚州の名産品の一つに揚州炒飯がありますが、これを日本国内でしっかり食べることができるのがここなのです。そして、その炒飯との相性抜群なのが餃子であり、この餃子は関東三大餃子と評判が高いのです(高円寺界隈で)。

今回、残念ながら写真に収めることを忘れてしまいましたが、餃子の写真をご紹介します。揚州商人の炒飯はプリプリのエビが入った五目チャーハンで、これに必ず餃子を一緒にオーダーしてください。

揚州商人の餃子の特徴は、プリっぷりの皮とビショビショの肉汁が飛び出す小籠包のような触感のコラボレーションにあります。このへんは小籠包も提供する本格中国ラーメン店のなせる技だと思います。なかなかチェーン店で小籠包と小籠包のような焼き餃子まで提供することは難しいでしょう。

揚州商人の餃子は、プリっぷりの皮と溢れんばかりのビショビショの肉汁が飛び出す、まるで小籠包のよう!

揚州商人の餃子は、プリっぷりの皮と溢れんばかりのビショビショの肉汁が飛び出す、まるで小籠包のよう!

揚州商人の人材育成

揚州商人のスタッフは、とても好印象の方が多く、前出の港北店の「餃子焼きの名人」(カチャカチャが勝手に命名)は、高校生のアルバイトながらも、揚州商人の秘宝「餃子」の皮の先端をプリっぷりに仕上げることができます。このプロフェッショナル意識はどこから来るのでしょうか?

揚州商人のスタッフは、仕事の熟練度に応じて「新人」「三等キャスト」「二等キャスト」「一等キャスト」「MT」「マネージャー」「副店長」「店長」と階級が分かれており、スタッフが常に上の階級を目指していけるような育成システムを導入しています。また、アルバイトスタッフも「時給雇用社員」と呼ばれ、優秀であれば社員と同じく店長や副店長、マネージャーなどの重要なポストに就任することができます。
スタッフ教育の根底にあるのは、「お客様中心主義」です。どのスタッフも、お客様の「ありがとう」を日本一集めるブランド作りをモットーに、毎日の業務に取り組んでいます。

公式ウェブサイトより

揚州商人は、個人経営の中華料理店とは異なり、ゴーイングコンサーンを前提とした企業へと成長していますので、人を育てる視点もあるのです。企業が働く人をひきつけるには、もはや「ヴィジョン」しかありません。ヴィジョンを持たない企業は人材が寄り付かず、流出させることになるのです。ですので、揚州商人では代表が明確な将来ヴィジョンを示しており、今後も少しずつ成長していく企業だと思われます。

現在33店舗(直営31店舗、FC2店舗)を100店舗まで増やしていくことを目標に掲げています。そのひとつとして2013年にFC制度を開始いたしました。私は、「商人の素養」をもった人と働き、ともに成長していきたいと思っています。それは、FCオーナー様やFC店舗で働く人々に対しても同様です。「揚州商人」というフィールドで、お客様を喜ばせる実感と、「商人」として自らの手で会社を成長させていくやりがいを感じていただきたいと考えています。商人たる以上、『お客様の喜びが一番』という考えだけは忘れてほしくありません。

本場中国さながらの情緒溢れる店は、ワクワクするような体験ができる場所、何度でも訪れたいと思える場所でありたい。それが「揚州商人」の店づくりの特徴です。一方で、ここが「日本」であることも忘れてはいけません。「清潔・安心・安全」をモットーに、お客様に対する細やかな気配りを徹底しています。ホスピタリティの高いサービスこそ日本らしさであり、お客様に満足していただける重要な要素なのです。「日本発の中国スタイル」は、この2つの要素を持って完成します。「揚州商人」は、ファミリーレストランでもなければ、単なるラーメン店でもありません。「食」「遊び」「休日」「ランチ」「ディナー」など、あらゆるシーンで活用できる「全方位型日常エンターテインメント」プレイスとして、オンリーワンのポジショニングを目指しています。

公式ウェブサイトより

中国ラーメンを中心としたバリエーション豊富なメニューが揚州商人の魅力!

中国ラーメンを中心としたバリエーション豊富なメニューが揚州商人の魅力!

メール会員には必ずなるべし!100円餃子のために!

これだけは確実に言えることですが、「必ずメール会員」になってください。

毎週、揚州商人からメールが入ります。この中に「100円クーポン」なるものがあり、餃子、杏仁豆腐、マンゴー杏仁、バナナ杏仁、プーアルパンナコッタなど主に5種が100円で追加オーダーできるクーポンが掲載されています。例えば炒飯830円(やや高い)に100円クーポンの餃子を見せると、炒飯830円に加え、至宝餃子を+100円で楽しむことができ、お得感が増し増しとなります。

揚州商人のメール会員になることで毎週送られてくるクーポンを使って、餃子や食後のスイーツを100円でいただくことができる。

揚州商人のメール会員になることで毎週送られてくるクーポンを使って、餃子や食後のスイーツを100円でいただくことができる。

幻の揚州商人「高円寺店」

揚州商人は現在33店舗を有しますが、東京都内では目黒本店や新橋店のほか、いまは無き高円寺店があったのです。高円寺店は2006年(平成18年)12月に開店し、2010年(平成22年)1月に閉店した、わずか4年の幻の店舗でした。

揚州商人高円寺店ができた当時は大喜びで月1くらいで行っていましたが、高円寺は競争の激しすぎる街ですので、早々に撤退を決断されたようです。今では、AEONの自転車屋なども後に入り、そして撤退するなど、大変難しい店舗位置を選択してしまったことは、敗因の一因でしょう。

参考までに、当時高円寺店のあった位置から数十メートル離れた「満州ぎょうざ高円寺店」は長生きです。

公式ウェブサイトを徘徊していると、なつかしき高円寺店の写真がありましたので、引用させていただきたいと思います。


JR高円寺駅にかつてあった揚州商人の店内風景

揚州商人なんて行ったことないや!という方、一度訪問し、新しい中国ラーメンに触れてみてはいかがでしょうか。

 

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